「小1の壁」とは?
学童のデータで見る実態
保育園より預かり時間が短くなる。その放課後をどうするか。
保育園は19時まで預かってくれたのに、小学校は14時や15時に終わります。 夏休みには給食もありません。この落差を「小1の壁」と呼びます。
受け皿になるのが放課後児童クラブ(学童保育)ですが、 希望しても入れないことがあります。 ここでは、こども家庭庁が公表した最新データをもとに実態を整理し、 そのうえで自分でカバーすることになる時間の過ごし方まで考えます。
全国の学童はいまどうなっているか
こども家庭庁「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」 (令和8年5月1日時点・速報値)によると、全国の状況はこうなっています。
登録児童数
過去最多
待機児童数
前年比 1,617人減
実施自治体
全1,741のうち
支援の単位数
前年比 735増
登録児童数は過去最多を更新し続けています。 共働きが当たり前になり、学童を使う家庭そのものが増えているためです。 一方で待機児童数は2年連続で減っており、全体としては改善方向にあります。
ただし、地域差がとても大きい
待機児童がいるのは全国1,741市区町村のうち373市区町村だけです。 裏を返せば、8割近くの自治体には待機児童がいません。 「小1の壁」は全国一律の問題ではなく、住んでいる場所によって深刻さがまったく違います。
| 都道府県 | 待機児童数 |
|---|---|
| 東京都 | 2,550人 |
| 埼玉県・千葉県・神奈川県との1都3県計 | 5,527人(全国の約38%) |
| 待機児童がいる市区町村 | 373 / 1,741 |
待機児童の数え方は自治体ごとに異なります。 第一希望に入れなくても別のクラブに入れた場合は待機に数えない自治体もあるため、 数字は自治体間で完全に横並び比較できるものではありません。
「居場所づくり事業」という選択肢
学童に入れなかった場合でも、自治体が児童館や学校の空き教室を使って 放課後の居場所を用意していることがあります。 全国の待機児童14,713人のうち3,030人は、こうした居場所を利用しています。
ただし、実施の有無は自治体次第です。 待機児童がいる373市区町村のうち、188市区町村は居場所を提供する事業を実施していません。 お住まいの市区町村のページで、待機児童数とあわせて確認できます。
入学前に確認しておきたいこと
- ✓自分の市区町村に待機児童がいるか(いなければ、あまり心配しなくてよい)
- ✓申し込みの時期。多くの自治体は入学前年の秋〜冬に締め切る
- ✓何年生まで利用できるか。3年生までの自治体と6年生までの自治体がある
- ✓閉所時刻と、長期休暇中の開所時刻・昼食の有無
- ✓入れなかった場合に自治体の居場所事業があるか
- ✓民間学童の有無と費用(公立より高いが、預かり時間が長いことが多い)
結局、自分でカバーする時間は残る
学童に入れても、閉所は18時前後の自治体が多く、保育園より早く終わります。 長期休暇中は朝から預けられても、昼食を持たせる必要があります。 つまりどの家庭にも、自分でなんとかする放課後の時間が残ります。
この時間を「見ていないと危ない時間」ではなく、 子どもがひとりでも集中して過ごせる時間に変えられると、親の負担はかなり軽くなります。 少ない準備で済む方法を、別の記事にまとめています。
💌編集部より
小学生になると、親が横についていなくても遊べる時間が急に増えます。 この時期に「ひとりで集中できるもの」を1つ持っておくと、 放課後にも長期休暇にも効いてきます。
放課後や帰宅後の時間を、無理なく過ごすための遊び方を紹介しています。
帰宅後の過ごし方を見る→出典: こども家庭庁「令和8年度 放課後児童クラブの実施状況(速報値)」(令和8年5月1日時点)
